地獄が呼んでいるseason1【2021年】

ドラマ

評価・・・60点

とりあえず次回へつなげるための伏線バラマキ段階。退屈な展開がダラダラ続くので苦痛だが、舞台設定、伏線のバラマキ、謎の提示のフェーズとしてはまずまずといったところ。season2の展開に期待!

あらすじ

神の裁きが始まった。神の使いがやってきて罪人を地獄に連れていく。神の使いといっても羽の生えたエンジェルではない。ザンギエフ、あるいはインクレディブル・ハルクだ。それも3人!予告どおりに時間ぴったりに現れる几帳面なザンギエフに怯える人々、怪しげな新興宗教・・・謎謎謎・・・全6話。

監督・キャスト

監督:ヨン・サンホ

あの「新感染 ファイナル・エクスプレス」の監督。それだけで期待大!

キャスト

ユ・アイン(教祖)

同じくNetflixドラマの「#生きている」で主人公を好演。あれもゾンビものだったから、新感染のヨンサンホ監督とはゾンビつながり?「声もなく」での演技も評価が高い。

キム・ヒョンジュ(弁護士)

TVドラマが主戦場。すいません。この方知りませんでした。

パク・ジョンミン(TVプロデューサー)

ヨンサンホ監督「サイコキネシス」にも出演。

感想(※以下、ネタバレあり)

これといった主人公はおらず、ザンギエフ3匹とそれを取り巻く人々の群像劇という様相。新興宗教の教祖、それを追う刑事や弁護士、地獄行き宣言をされた人々の苦悩や葛藤・・・が大まか流れ。

教祖役のユ・アインが素晴らしい。「#生きている」の演技とは対象的に知的な雰囲気を抑えた演技で表現しながらも、圧倒的な華がある。この人だったら教祖になるわぁという説得感。

season1は舞台の説明、謎の提示、伏線張りが主であるため、どうしても消化不良感がでてしまうのだが、それを割り引いても展開がもっさりと感じてしまう。season1の前半をユ・アイン演じる教祖がひっぱり、後半をTVプロデューサーが受け継ぎ、全体を女弁護士がまとめるという展開はよくできており、文字に起こすとスピーディーかつドラマチックな感じになるはずなのだが、実際はもっさり。

監督も役者も素晴らしいのに。。。

普通に暮らしている人が「お前は地獄行きだ、3日後の17時に迎えにいく」って言われたら、ものすごい怖いよね、悩むよね、嘆くよね。。。なんかそれがうまく伝わってこないんだよな。だから、全体的にもっさり、退屈な印象になるんだと思われる。

原因ははっきりしている。

ザンギエフ3匹がまったく怖くないからだ。

むしろユーモラスでキュート。ザンギエフが出てきて、「ギャー!!!」って叫んで、ぶん殴って、光っておしまい。やたらとデカイことでカワイイ感がでてしまっているのだろう。(プロレスラーもTV画面でみるとユーモラスでしょ?)造形的に人間と同サイズのほうが良かったんじゃないかな。でかくて迫力はあるんだけどね。

地獄行きになる人々のなかで、唯一悲しみや驚愕の感情を共感できたのは、大学教授の娘。父との楽しいドライブの最中に突然「お前は30秒後に地獄行き」といわれ、「なんで私なの!?なんも悪いことしてないのに・・・」という表情を浮かべ、父になにかを言おうとした瞬間にその時が来て地獄へ。この場面では他と違いザンギエフ3匹はあまり表に出てこなかったために、「なにこれ、カワイイ」の感情に惑わされることなく、娘の気持ちを想像することができたのだろう。

とはいってもまだまだseason1。楽しみはこれからだ。

season1では、

  • ザンギエフ3匹の正体は?
  • 地獄行きになった人々の共通点は?
  • なんで赤ちゃんは地獄にいかなくて済んだの?
  • あの赤ちゃんのその後は?
  • 屋台のおばさんが復活した理由は?

などなど興味深い謎が提示された。season2の公開が待ち遠しいかぎり。期待して待っている。

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