評価・・・77点
キャッチコピー
これは、逃走劇のフリをした闘争劇
感想(※以下、ネタバレあり)
長年、映画をただ普通に観るだけだったが、あるときから、点数をつけることにした。
年齢的な衰えからか、今年何を観たのか?どの劇場で観たのか?どの作品がおもしろかったのか?あるいはイマイチだったのか?を忘れてしまうことが多くなり、自分のための備忘録として、「日付、題名、劇場、点数」をつけるようになった。
そのリストをみながら、今年はあんまり観に行けてないなーとか、今年は当たりが多かったなーとか、しかしこの映画はクソだったなーとか、年の瀬に物思いにふけるのが楽しい。
点数別に見てみると、80点以上はなるほど印象深い作品が並んでいる。
90点以上となると、オクターブを上げつつ、かつ早口で口角泡を飛ばしながら、熱烈に猛烈にお勧めしたい作品ばかりだ。
低得点ゾーンはクソぞろいの曲者ぞろい。しかし、全体に占める割合はむしろ少なく、逆の意味で印象深い作品も多い。
最もボリュームの多いゾーンは70点台の作品。
私は、どの映画もまずは(気持ちの中で)50点からスタート。どんなに待ち望み期待していた作品でも、世界を沸かす話題作でもだ。
まずはノーモア映画泥棒の映像が流れた瞬間に、それまでの気持ちを切り替え、50点モードにリセット。そこから徐々に点数の上げ下げを繰り返しながら、エンドロールとともに最終的な点数が固まる。
70点台というのは、まあまあ良かったね、悪くはないね、良作と言えるね、金払っても損ではないね、というレベル。
つまり、良かったことは良かったけどあまり印象に残らない作品、ともいえる。
イケメンがモテるのは当然として、妙に心に引っ掛かるダメンズもいる。その一方で「けっこういい人だけど、2度目のデートはないかなー」と言われてしまう普通の男がいかに多いか。
結局、印象に残るかどうかは心が揺さぶられるかどうかなのだ。
そして、鑑賞中はおろか鑑賞後にも観客の考えや思考に影響を与え、我々の人生に小さな革命を起こす、そんな映画を「傑作」と呼ぶ。
私の思う70点台というのは、「傑作」でもなく、心が揺さぶられるわけでもない、「うーん、いい人なんだけどねー」というレベルの作品だと思っていただければ、なんとなくご理解いただけるだろう。
さて、今作ワンバトル・アフター・アナザーはどうだったか?
手持ちカメラでの長回しによるテロ実行場面、雄大な自然をバックにした砂漠の一本道での迫力あるカーチェイス、現代アメリカの病相をエンタメとして取り込んだ着眼点。
どれも素晴らしい。
しかし、心が全く揺さぶられなかった。
まさに、いい人なんだけど、2度目はないかなーという作品。
鑑賞後の今、目を瞑って脳裏に浮かぶのは、逃走劇でも、家族愛でも、デカプリオのやれ感でも、先生の色気でもない。
ショーンペン演じる変態ネオナチクソ野郎の唇を噛み締める姿だ。
むしろ、この変態ネオナチクソ野郎の人生を主軸にした映画であったなら、私の心は揺さぶられたことであろう。
まとめ
まあまあ、いい映画です。
観て損はないですが、無理して観るほどの価値はないでしょう。
