春の通勤にはアノラックパーカーがおすすめ

仕事

最近アノラックパーカーを着て通勤しているのだが、これが思った以上に快適であったので紹介したいと思う。

なんでアノラックパーカーがいいの?、いくらなの?、どこのメーカーがいいの?といった細かいことは後で述べるとして、忙しい人は次の一文だけ読んでくれればいい。

「ユニクロ」の「アノラックパーカー」を買って、明日からそれを着て通勤せよ。

以上である。

下記は蛇足とも言える内容なので、興味ある方のみお付き合いいただきたい。

アノラックパーカーとは?

極寒の地で暮らすイヌイット は、アザラシやカリブーの毛皮で作ったアノガジェと呼ばれる外套を着ることで、零下30度という過酷な環境を凌いでいる。このアノガジェが「アノラック」の元ネタだ。アノガジェは大きめに作られており、中に毛皮を着込むことができる。中に着た毛皮とアノガジェの間に暖かい空気の層ができることで断熱効果を高めているのだ。また、Aラインのシルエットにも意味がある。もちろんオシャレのためではない。暖かい空気は下から上に上がってくる。そのAラインによる暖かい空気を封じ込め、さらにはアザラシ狩りでかいた汗による湿気を下から逃がすことで快適さを保つこともできるのだ。

まずアノカジェは、アザラシの毛皮の代わりにコットン素材を使い、軍隊に採用された。さらにナイロン素材を使うことで軽量化を図り、さらに単色ではなくバラエティあるれる色を表現できるようになり、アウトドア・アイテムとして広まった。そして、現在は機能面のみならずファッション性を加えて街着として、人々に愛されている。

軽くていい

春の薄手のコートといってもそれなりに重量があるものだ。その点、アノラックパーカーの素材はナイロン。抜群の軽さ。すっぽり被るだけのシンプルデザインのため、余計な装飾がない分、抜群の軽さだ。

お洒落なゴミ袋を被っているのと同じだと言えば伝わるだろうか?(アノラック業界の人々に怒られそうな表現であるが…)

さあ、重いトレンチコートを脱いで、アノラックパーカーを被ろう。四十肩を労ろう。

防水性があっていい

そもそもアウトドア用にとナイロン素材で作られているため、防水性及び撥水性が抜群である。ちょっとした小雨ならパーカーを被れば傘なしでも凌げる。特に傘をさしても濡れる霧雨のような嫌な雨の日には最適だ。これを着て傘をさせば、中のワイシャツを濡らさずに済む。会社に着いたらサッと脱いで、パッとはたけば、あら不思議、何事もなかったかのよう。雨に濡れた生乾きの野良犬みたいな匂いともオサラバだ。

安くていい

なんと言っても我々ちんけな会社員にとって値段は重要だ。特に通勤用の服など消耗品といっても過言ではない。確かにカッコいいトレンチコートできめたい気持ちもある。しかし、このご時世だ。出るものは抑えたい。出るものを抑えながら、おしゃれをしよう。アノラックパーカーならファストファッションブランドなら5千円以下で手に入る。薄給の中年サラリーマンだっておしゃれはしたいのだ。

季節感があっていい

春先になっても朝晩肌寒いからと厚手のコートを羽織って汗だくになるのはいただけない。コートを脱いでもいつもの疲れたダークスーツじゃ物足りない。そんな時はぜひアノラックパーカーを被っていただきたい。アノラックパーカーには豊富なカラーが揃っている。あなたらしい、春らしい色でどんよりした奴隷搬送列車を彩ろう。

やっぱりユニクロ!

アノラックパーカーが気になって、様々なメーカーのものを物色した。アウトドアブランド、セレクトショップ、ファストファッション・・・カッコいいがとびきり高いもの、安いがなんだか業者感あふれる悪い意味でのワークテイストなもの、とにかく帯に短くタスキに流しのものが大量に市場に出回っている。

そんな中、お勧めしたいのはユニクロの「オーバーサイズアノラックパーカー」だ。

丈はそこまで長くないが、身幅にゆとりがあるため、取り回しが非常によい。ピタッと着るのは、自分が窮屈なばかりでなく、出っ張った腹を強調しみっともない。さりげなくダボっと着ることでおしゃれのフリしてごまかそう。

また、安いアノラックパーカーはテロテロした素材でなんとも頼りないものが多い。また、妙にツルツルしており、それがまたビニールっぽさを強調し、大の大人が羽織るには躊躇する。その点、ユニクロのオーバーサイズアノラックパーカーは優秀である。テロテロツルツルピカピカした素材でなく、どちらかというとデコボコしたシボ感のある手触りとマットな色合い。古着のアノラックパーカーがあるのかどうかわからないが、「古着っぽい」といえば伝わるであろうか?非常に男心をくすぐるツラをしているのだ。

同じくファストファッションであるH&Mでも物色したが、上述のテロテロピカピカ系であったので、即却下した。

さらにいえば、ユニクロのものは圧倒的に安い。予算を5,000円ぐらいを目処に考えていたのだが、ユニクロのは定価3,990円である。さらに現在値下げしておりなんと2,990円!色によっては1,990円だ。(なんと2020年4月9日現在、全色1,990円に大幅値下げだ。売り切れる前に急げ!)僕の残念な予算枠でも2枚買えそうな勢い。実際、もう一枚買おうか買うまいか悩んでいるところである。

色味についてもバリエーションが豊富である。ブラック、ダークグリーン、イエロー、ブルーの単色シリーズに加えて、ネイビー&レッド、ベージュ&オフホワイトのバイカラー2タイプがあり、合計6色展開となっている。

僕は断然ダークグリーンがお勧め。遊び心のあるイエロー(といっても渋いマスタードだ)も捨てがたい。追加で何色を買おうかと悩んでいる。秋にも着ることを考えて差し色的にイエローがいいだろうか?それとも無難にブラックも持っておいた方がいいだろうか?悩みは尽きない。

ユニクロのオーバーサイズアノラックパーカー。
2020年4月10日現在、定価3,990円が1,990円に値下がりしている。
非常にお買い得だ。
素材感はツルツルでなく、ガサガサ。どことなく古着っぽい。男ごころをくすぐる。
おすすめはグリーン。春らしいベージュもある。
通勤に使うのはちょっと・・・という方にはブラックをどうぞ。
ブルーが最も難しい。残念ながらこのモデルのようにはならない。
スタッフジャンバーを着た「関係者の方」になってしまう。
残念ながら中年がブルーのアノラックパーカーを着るとこのような具合となる。
写真はドラマ「病院の治し方」の砂岡部長
H&Mのアノラックパーカー。写真ではいいのだが、実際はツルツルした素材。
好みもあるだろうが、僕は断然ユニクロのほうをおすすめする。

最後に_夕暮れの狩人たちへ

会社員の服装はかなりカジュアルになってきたといっても、やはり制限がある。多くの会社ではクールビズまでは、ダークスーツ、ネクタイ、地味な色のセーターやカーディガン、刑事ドラマみたいなコートというのが一般的だ。僕たちは所詮はサラリーマン、大きく羽ばたくことは許されない。確かにそうであろう。しかし、一歩会社の外を出たら自由だ。会社の中では犬コロの如く尻尾を振るさ。しかし、一歩会社の外を出たら、その仮面を脱ぐ。

アノラックパーカーは上述の通り、イヌイット の民族衣装にその起源をもつ。植物の育たない極寒の地で彼らは獲物を狩る。マイナス30度の地を何時間もかけて獲物を追う。そんな彼らに起源をもつアノラックパーカーをかぶる僕たちは夕暮れどきの狩人だ。昼間は犬コロかもしれないが、夕暮れからは違う。時には真夜中のハンターだ。ぜひ、そんな気持ちでアノラックパーカーを被って、クソみたいな毎日を生き抜こう。

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