評価・・・43点
あらすじ
連絡の取れなくなった友人を訪ねてやってきた3人組。彼の家は、窓ガラスという窓ガラスに新聞紙が貼り付けられ、なんだか不気味。気味悪がりながらも、彼の部屋に足を踏み入れた彼らが見たものとは…
監督:宇賀那健一
キャスト
- 詩歩
- 野村啓介
- 平井早紀
- 板橋春樹
感想(ネタバレほぼなしです)
ホラー映画好きならば誰にでも刺さるであろう「悪魔がはらわたでいけにえで私」という強烈な引力をもつタイトルだけで、うん!必ず観る!と楽しみにしていた作品。公開日に間に合わず、結局1週間遅れで劇場にて鑑賞して参りました。
今回も情報を極力遮断し、まっさらの状態を維持しつつ、それはもうニコニコ、ニヤニヤ、ワクワク、ややスキップ気味で劇場へ。
劇場の入りは約半分といったところでしょうか。といっても60席のこじんまりとした箱であるため、30人程度の入りです。
あまり客が呼べそうもない、このような作品をかけてくれる劇場に感謝です。
金曜日夜21時15分からという最終最後の時間。
さあ、血みどろの、粘液まみれの、悪魔でハラワタの、邪悪な金曜の夜の始まりです。
結果は………
正直、私には全く刺さりませんでした。
私は毎年けっこうな本数のホラー映画を楽しんでいますが、根っこは一般大衆。完全なるマス層。決してコアなマニアなファンではありません。
これはコアなマニアなファンの方々が観るべき映画なんじゃないでしょうか。
このような映画を見て、面白い!いい仕事だ、と思えるような豊かな感性をいつかは持ちたいと思いつつも、反面、「うるせーバカヤロウ、つまんねーもんはつまんねーんだよ!」ときっぱりと言い切る反骨精神を持ち続けたいという気持ちのほうがやはり強いのです。
はっきり言って、この映画はつまらないです。
決してマニアが楽しめる映画がクソだとは言っておりません。
しかしですよ、映画はやはり大衆のもの。大衆をしっかり楽しませつつ、さらにマニアを唸らせるのが、プロとしての仕事でしょう。ここは譲れません。
ドロドロで、血みどろで、ネバネバで、不気味で、絶望的で、なかなか明けない夜と、恐怖と苦痛に歪む登場人物。これらは、必要不可欠な要素かもしれませんが、これらが主体ではないはずです。
この作品には、ドロドロがあります、血みどろもあります、ネバネバもあります。しかし、本来あるべき軸がありません。
「悪魔ではらわたでいけにえで私」というタイトルとサムネに釣られた私が悪いのでしょうか?そんなに罪なのでしょうか?
チャーシューゴロゴロ石焼きレタスチャーハンを注文して、チャーシューとレタスと玉ねぎと生卵がバラバラに出てきたら、クレームいいません?これはチャーハンじゃないよって。料理名に釣られた私が悪いんでしょうか?
ハートフルな展開なんていらねーんだよ、変化球なんかいらねーんだよ、ど真ん中に力いっぱいストレートを投げ込めばいいんだよ、バカヤロー!!!
すいません、つい、興奮してしまいました。
さて、点数ですが、映画の冒頭部分(友人宅でのシーン)とこのタイトルを考えたセンスとこのような映画を恐れずに上映してくれたヒューマントラストシネマに敬意を表して、43点としました。
私のような、平凡な普通の安月給の一般大衆の皆さんは観る必要ないでしょう。
うーん、残念。